日本編 #35 長崎県
プロテスタントとカトリックの違いはと、度々聞かれることがある。
いろいろな説明の仕方がある。
カトリックはローマ教皇を頂点にしたヒエラルキーだとか、カトリックは神の国を見ようとしプロテスタントは神の声を聴こうとしたとか、神父と牧師の違いとか云々。
しかし私的に一番違うと思うのは、聖母マリア信仰である。
名称:希望の聖母像
宗派:カトリック
場所:長崎県南松浦郡新上五島町
いったい何体のマリア像が長崎に、五島にあるのか見当もつかないが、こちらはまさに波が打ちつける岬の先端に立ち、灯台がわりに船を見守っている。
カトリック信徒は、時にイエス本人より母親のマリアに祈ることを好む。
海の母マリアは、海と共に生きる五島にぴったり。
日本編 #34 長崎県
名称:カトリック旧鯛ノ浦教会
宗派:カトリック
場所:長崎県南松浦郡新上五島町
入口のレンガは、被爆した浦上天主堂のものを運んできて戦後に増築したとか。
ベンチもある広々した祈りスペースを持つルルド。
現在使われているのは、旧聖堂から見下ろす場所に位置するこちら。
1970年代の建築。
カトリック教会は聖人の像が好きだが、聖家族の像を正面に置いている。
幼稚園の跡地に建設されたらしい。
日本編 #33 長崎県
名称:カトリック青方教会
宗派:カトリック
場所:長崎県南松浦郡新上五島町
300人は入ろうかと思われる広い聖堂は二階。
五島には珍しく、海辺から離れた立地。
五島全体で人口は6万人ほどらしい。そこへ60近い数の教会。当然のようにコンビニや美容院より多く、人口比で考えると驚くような数。
もっと驚くのが、その一つ一つの教会がよく手入れされ使われ、大事にされていることだ。
※写真転載厳禁
日本編 #32 長崎県
レンガを重ねた屋根が美しい、丘の上の小さな教会。両手を広げたキリスト像が迎えてくれる。
名称:カトリック大曽教会
宗派:カトリック
場所:長崎県南松浦郡新上五島町
こちらも1910年代の鉄川与助の作品。
さくら模様がなんとも和風。
手書きの御言葉を添えた写真カードを下さった。
※写真転載厳禁
日本編 #31 長崎県
ふたたび中通島へ。
白亜の壁がぐっとモダンなこちらは、丸尾郷の丘の上に建つ。
名称:カトリック丸尾教会
宗派:カトリック
場所:長崎県南松浦郡新上五島町
19世紀には信徒宅を聖堂代わりに使用し、20世紀になり初代教会がここに建てられたらしい。現在の聖堂は1970年代に改築されたもの。
海を背にした聖マリア像。夜はライトアップの気配。
※写真転載厳禁
日本編 #30 長崎県
レンタカーで上五島を巡ることにした。次に目指したのは橋で渡れる先端の小島、頭ケ島。
ここの教会は、迫害されて流れ着いた信徒達が自らの手で石を切り出し積みあげて造ったというもの。今から100年以上前の話。
名称:カトリック頭ケ島教会
宗派:カトリック
場所:長崎県南松浦郡新上五島町
撮影禁止の内部には、木彫りの五島椿の彫り物。あたたかく個性的な聖堂。
浜辺からわずか数十メートル。波の音が聞こえる距離。
隣にはキリシタン墓地。十字架をかたどった墓標は古すぎて読めないものがほとんど。
訪れてほどなく、ユネスコより「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に認定された、小さな小さな集落。
日本編 #29 長崎県
名称: カトリック青砂ヶ浦教会
宗派: カトリック
場所: 長崎県南松浦郡新上五島町
1910年に前述の建築家、鉄川与助によって施工された。100年を超えて大切に使用されてきた聖堂。
世界遺産候補になる以前から国指定重要文化財である。
なるほどとうなる計算されたシンメトリーなデザイン、丁寧な煉瓦積み、黒い縁がシンプルにして深いステンドグラス、コウモリ天井。
海に面したロケーションも最高。
ちなみに本土からの常套移動手段は船。
揺れる揺れる!
※写真転載厳禁
日本編 #28 長崎県
平戸へ向かう。
荒涼ともいえる風景の中、海へ面した崖の上に建つのが通称、田平天主堂。
名称:カトリック田平教会
宗派:カトリック
場所:長崎県平戸市
19世後半まで多くの潜伏キリシタンが住んだこの地域。
念願の教会を信者自らが作り上げたのが明治に入ってから。
日本の教会建築はこの人抜きでは語れない、長崎が誇る建築家、鉄川与助デザインの傑作だろう。
今年、献堂100周年を迎えたという。
レンガ積みの外壁に瓦屋根、海に向かって十字架が並ぶキリシタン墓地、蝙蝠天井の聖堂、ドイツとスイスから贈られた重厚なステンドグラス。。。周囲の風景と相まって、独特の重みと雰囲気を醸し出している。
アクセスは悪いけれど、ぜひ行ってほしい聖堂。
国の重要文化財。
※写真転載厳禁
日本編 #27 長崎県
佐世保が軍港として栄えるずっと以前から、ここは信仰の街だった。
今さら私がここに書くまでもない日本のキリシタンの歴史、中でも外国人宣教師から直接キリスト教を説かれた人々が多く住んだ長崎、佐世保。
駅前の大通りに面した高台にそびえる堂々たる教会。
名称: カトリック三浦町教会
宗派: カトリック
場所: 長崎県佐世保市
19世紀に建てられた三浦町教会が、この地に移ったのは1931年。
しかしあまりに目立つ姿と立地のため、戦時中は外壁を黒くタールで塗りつぶしたとか。
その甲斐あってか、大空襲を生き延びた聖堂。
靴を脱いで上がる古き良きスタイル。
ステンドグラスもあたたかい感じ。
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日本編 #26 山口県
歴史の教科書にも登場する、イエズス会宣教師、フランシスコ・ザビエル。
彼の来日400周年を記念して、山口県にザビエル記念聖堂が建てられたのは戦後間もない1957年。
ザビエルの故郷、スペインの城を模して作られた旧聖堂は、それはそれは美しく荘厳であったらしい。
(出典:http://www.xavier.jp/xavier/old_church/5.html)
この聖堂が一晩にして不審火により焼失したのは1991年9月。
私は再建後のこちらの聖堂しか知らない。
名称:カトリック山口教会(山口サビエル記念聖堂)
宗派:カトリック
場所:山口県山口市
ザビエルの聖遺物も収められ、地下は博物館のようになっている。
※写真転載厳禁