ベルギー編#1 ブルージュ
次は隣国ベルギーはブルージュへ移動しよう。
小さな運河が流れボートが行きかう、おしゃれで可愛らしいこの街の旧市街に佇む小さな教会。地味な外観にしてとてつもなくユニークなこちらの教会には、なんとキリストの御血が聖遺物として納められている。
名称: 聖血礼拝堂
宗派: カトリック
場所: Bruges, Belgium
聖堂は二階建て。
もとは12世紀に建てられた貴族の礼拝堂に、キリストの御血が納められたことで巡礼地として有名になり、16世紀に二階が増築されたとか。
今でも1日2回、ガラスのシリンダーのようなものに納められた血の含まれた遺物?を、二階の聖堂で拝見することができる。もちろん撮影禁止。
真偽のほどはともかく、何だかすごいものを見てしまった!という興奮とありがたさのようなものが心に残る。
※写真転載厳禁
フランス編#9 パリ
パリに戻ってもう一つ。
見過ごしてしまいそうな小さな入り口なのに、世界中から今も祈りに来る人が絶えないのはこちら、奇跡のメダイユ教会。
名称: Chapelle Notre-Dame de la Medaille Miraculeuse
宗派: カトリック
場所: Saint-Germain-de Pret, Paris
聖カタリナ・ラブレが聖母マリアのお告げによりメダイユを作って配ったら、蔓延していたコレラが治ったという奇跡の場所。
こじんまりした聖堂は上品でエレガントな水色と金色のしつらえ。
私はタイミングよくミサに与ることができたけど、その他の時間も祭壇前で泣きながら祈る人たちがいる。
大事な人の回復を祈る気持ちは、万国共通。
そのメダイユ、敷地内のホーリーショップで購入できます。
※写真転載厳禁
フランス編#8 シャルトル
シャルトルブルー、聞いたことがあるだろうか。
パリから特急列車で1時間。シャルトル市あるあまりにも有名な大聖堂を彩る、ステンドグラスに使われた深い蒼。
名称: Cathédrale Notre-Dame de Chartres
宗派: カトリック
場所: Chartres, France
こちらも聖母マリアに捧げられた教会。聖母が着たというローブが聖遺物として納めらている。建設は12世紀。
ユニークなのは西側のファザード。
双塔のデザインがまったく異なるのは、幾度かの火災や立て直しを経た長い歴史の証。片方は12世紀、もう片方は16世紀のゴシック建築。
タイミングが合えば、小さな地下聖堂で毎日行われているミサに与ってみてはいかが。
雰囲気ありすぎる防空壕のようなクリプト。
※写真転載厳禁
フランス編#7 ランス
藤田嗣治。
フランスで最も有名な日本人。1968年にパリで没した画家。
彼が妻と共に眠り、そして彼自身の名を冠した小さな礼拝堂が、ここランスにある。
名称: Norte-Dame de la Peix(通称、シャペル・フジタ)
宗派: カトリック
場所: Reims, France
フジタがフランスに帰化した後、教会の壁を自らのフレスコ画で埋めたいと描いた夢が、最晩年ここで叶った。
正面サイドのステンドグラスには、教会にふさわしくないように思えるドクロの絵柄。広島と長崎への鎮魂の思いを込めたのだと言う。
聖母マリアの取り巻きには愛妻を描き入れ、十字架のキリストの足元にはひっそりと自分自身を描いた。
シャンパーニュ会社マムの敷地内に建つのは、当時のマム社社長がフジタが洗礼を受けた時の代父だったから。
名声を思うがままに手に入れた偉大な画家の、謙虚な、終の住処。
※写真転載厳禁
フランス編#6 ランス
パリを出て北へ2時間。
シャンパーニュ製造会社がひしめき合う街、ランス。こちらの大聖堂は、世界遺産も納得の迫力。
何よりも特筆すべきは聖堂一番奥の、シャガールがデザインしたこちらのステンドグラス。
名称: Cathédrale Notre-Dame de Reims
宗派: カトリック
場所: Reims, France
熱心なキリスト教信者であったロシアの芸術家が、独自のセンスで描いたキリストの磔刑。ガラスになっても、シャガールの青はあの青。
20世紀の気鋭の画家の作品が不思議にマッチする聖堂は13世紀から15世紀にかけて建築された巨大なもの。
思わず嬉しくなる「微笑みの天使」は、聖堂入り口向かって左手に。見逃さないで!
※写真転載厳禁
フランス編#4 パリ
ユトリロをはじめ幾多のアーティストによって描かれ、またいくつもの映画にも登場する、パリはモンマルトルの代表的な風景として揺るぎない風格を保つ白亜の教会。歴史は意外と浅く、完成は1914年。
朝日をバックに後ろから振り返った一枚。
名称: Basilique du Sacré-Cœur
宗派: カトリック
場所: Montmartre
観光客であふれ夜には酔客が彷徨う現在のモンマルトルからは想像しにくいが、モンマルトルとは殉教者の山、という意味。そしてサクレクールとは、イエスの聖心を意味する。
撮影禁止の聖堂内はドーム型の天井とモダンな装飾の祭壇が美しく、祭壇前の席は静かに祈りたい人のためにきちんと分けられている。
入り口右側上部には、イエスの聖心を表したステンドグラス。燃えるような濃い紅。
その窓を模した小さなメダイを買うこともできる。感動を伝えるお土産にぴったり。
※写真転載厳禁