フランス編#7 ランス
藤田嗣治。
フランスで最も有名な日本人。1968年にパリで没した画家。
彼が妻と共に眠り、そして彼自身の名を冠した小さな礼拝堂が、ここランスにある。
名称: Norte-Dame de la Peix(通称、シャペル・フジタ)
宗派: カトリック
場所: Reims, France
フジタがフランスに帰化した後、教会の壁を自らのフレスコ画で埋めたいと描いた夢が、最晩年ここで叶った。
正面サイドのステンドグラスには、教会にふさわしくないように思えるドクロの絵柄。広島と長崎への鎮魂の思いを込めたのだと言う。
聖母マリアの取り巻きには愛妻を描き入れ、十字架のキリストの足元にはひっそりと自分自身を描いた。
シャンパーニュ会社マムの敷地内に建つのは、当時のマム社社長がフジタが洗礼を受けた時の代父だったから。
名声を思うがままに手に入れた偉大な画家の、謙虚な、終の住処。
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